【修理日記】ヒップポケット二つ折り財布のループ抜け【上野店】

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皆様初めまして、mic上野店の千葉と申します。

この度より不定期にはなりますが、上野店地下工房で行われている

mic商品の「修理」をご紹介させていただきます。

 

初回は、mic定番商品のこちら

 

MH1180 グレージングヌメ ヒップポケット革財布(小銭入れ付き) ¥20,900(税込) です。

左側が修理のご依頼をいただいた物、右側が同じ型の新品です。

正確な使用期間は伺っておりませんが、見事なエイジングですね。

長い期間使っていただけていることが分かります。

 

が、その結果、、

 

ループが片側外れてしまっています。

さしずめ、人間で言う利き腕の複雑骨折といったところでしょうか。

 

治療していきましょう。

 

まず、革に傷がつかない様に注意しながら画像で本体の上下にある三角のミシン目をほどいていきます。

人間に例えるのは控えましょう。

 

今回の依頼は、ループ部分差し込みのみでの依頼(¥1500~)ですが、

差し込み&ベルト補修(¥2000~)での依頼も承っております。

 

続いて、

ループの両端にナイロンテープを巻いて貼ります。(画像は片側のみ)

本来ループの表、裏の皮の間に、伸び止めと強度を持たせる意味合いでの材料は

挟みこまれていますが、ミシン目によって穴が空いてしまっているので

新たに補強していきます。

 

次に、

両面性の糊を使って接着していきます。

 

縫製前の仮止めとして、大事な工程です。

 

ヌリヌリ

 

 

 

本体側にもヌリヌリ

 

少し待ちます。素材にもよりますが、半渇き程度から貼り合わせることが出来ます。

ある程度時間が経ってからでも、しっかりと接着できるので、数をこなす量産メーカーとしては

非常に助かる、優秀な糊です。

 

差し込みます。お帰り。

後の縫製でズレないように、接着部分を軽く叩きます。

縫っていきましょう。

 

もともとのミシン目を拾いながら二周縫います。

この工程のいかんによって、その晩に飲むビールの味が変わります。

 

縫製後。

糸止めの糊を差し、糸を切って、、

 

完成。

なのですが、

画像は札口を内側から見た物ですが、

裏に三角のミシン目が覗いています。

本来、工程の初期段階で縫い付ける為、ミシン目は出ていないのですが、

「修理」においては、ある程度完成した状態で縫い付けさせて頂いております。

あらかじめご了承ください。

 

まだ使いたい。と思っていただいたお客様の修理依頼、

大事な人からの贈り物かな、など

色々を思いを馳せながら「修理」させていただいております。

財布による不具合がございましたら、まずはご相談ください。

(修理詳細につきましてはこちらをご覧ください)

ご来店、ご相談、心よりお待ちしております。

 

 

 

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